Crusader KingsⅢにおいて、軍事に関係する全てを網羅できるような記事にしたいと思ってまとめました。
これを追加した方がいいという意見や、これは間違ってるよという内容があればご指摘いただけますと幸いです。
目次
常備軍の数と構成
常備軍の数
常備軍は雇えるのであれば、雇えるだけ雇いましょう。ここは金銭収入とのバランスです。
中盤以降は、”常備軍+必要最小限の徴募兵”という編成の招集を心がけることで、無駄な出費と軍勢の消耗を軽減できます。
常備軍の種類
優先して雇うべき常備軍は、攻城兵器と追撃力がある兵科です。特に序盤は軽騎兵の追撃力が重要で、戦闘に勝利しても追撃フェーズで敵軍の数を減らすことができなければ、次は不利な土地で戦闘せざるを得なくなる可能性があるためです。
常備軍の能力値
下画像はHoCというMODで導入される強化重騎兵のような兵科の能力値を確認したときの画面です。
赤枠の中が、左から攻撃力・耐久力・追撃力・退却力になります。
徴募兵は攻撃力10、耐久力10、追撃力0、退却力0です。
つまり、このKnight Templeは攻撃力は徴募兵の約17人分で、耐久力は4人分、加えて追撃で敵に追い打ちを掛けられるということがわかります。
いかに常備軍が徴募兵に比べて強いかというのを覚えておきましょう。
中世ではフルアーマーの重装騎兵や騎士に対して、農民の寄せ集めの徴募兵が戦っても全く歯が立ちません。(Mount &Bladeシリーズをやったことがあればすぐに納得できるはずです)
カウンターユニット
他にも、各兵科にカウンターユニットというのがあり、相手側にそのカウンターユニットが存在した場合は、そのユニットの攻撃力を下げることができます。
そこまで気にしなくていいかなと思いますが、戦力が拮抗する相手と戦争する場合は、事前に相手の兵科を確認してカウンター兵科を入れておけば有利に戦闘が可能です。(CK3には諜報という概念がないので直ぐに相手の運用している兵科が分かる)
地形効果
特に騎兵は山岳地帯などで大きく攻撃力が下がってしまう点は抑えておきたいです。
簡単に山岳地帯での戦闘を避けられるなら、避けた方が無難です。
山岳地帯ばかりのクロアチアでプレイするときは騎兵の強みを序盤は特に活かしにくいこともあるので、プレイする国の地形を常備軍を編成する上で考慮することも重要な場合があります。
騎士 ☆最も重視すべし
CK3ならではの楽しめる要素の一つだと思っているので、特に重視すべきだと思います。
HoI4やStellarisの時代では個人はただの数字でしかなく、誰も英雄になり得ませんが、中世は戦場で個人が英雄になれる最後の時代だからです。
騎士の最大数
騎士の最大数をできる限り増やすことを心がける必要があります。
公爵領建造物の士官学校や宝物などから増加させることができます。
名声レベルによっても騎士上限が増えます。
騎士個人の武勇 ☆
このパラメータも非常に重要です。武勇1毎に、攻撃力100・耐久力10です。
こちらのスモレンスク公爵は武勇が43あるので、攻撃力4300・耐久力430です。後述する騎士の効力は400%近くあるので、攻撃力4倍になり、実質攻撃力17000です。つまり、一人で徴募兵1700人と等価です。(ほとんど三國無双)
武勇は、文化の支柱や家の遺産・宝物を贈呈することで底上げできます。
戦闘に参加し続けると、剣使い志願者や剣聖といった特性も獲得でき、より強い騎士へと成長します。
※武勇関連で他に覚えておかないといけないのは、騎士個人の体力(ヒットポイント)は武勇依存であるということです。武勇が1の騎士の攻撃力は徴募兵の10倍ありますが、耐久力は徴募兵と変わらないので、すぐに討ち死にしてしまいます。
騎士の効力
この数字を増やすことも大事です。200%であれば、騎士の攻撃力2倍です。
特に大きな効果が得られるのは、文化的支柱の”強者限定”です。デメリットもあるので、強い騎士を多く囲えるようになってから取得しましょう。(画像中ではまだ取得していませんが)
意外と忘れがちなのは、評議会の元帥の仕事です。
”近衛兵の管理”か”指揮官の訓練”に割り当てましょう。騎士の効力や常備軍の攻撃力を向上させられます。
徴募兵はいくらいても大した戦力にはなりません。
(個人的には指揮官の訓練をいつも選びます。元帥が優秀だと騎士の武勇や指揮官能力がポンポン上昇する)
傭兵
派閥を抑え込むために軍事力を増加させることが目的であれば、お金当たりの総兵力、つまりコスパで選んで問題ありません。
しかし、一緒に戦う場合はしっかりと傭兵を選ぶ基準があります。
傭兵の強さ
傭兵を雇うことで大きなメリットは、常備軍を追加できることと自分の騎士上限を超えて騎士を戦闘に参加させられる点です。
特に傭兵戦力が主体の教皇と戦闘するときに傭兵の強さが実感できるはずです。
傭兵を選ぶ基準
傭兵の強みは常備軍と騎士ですので、選ぶ基準はどの常備軍が欲しいかという点と、強い騎士or指揮官がいるかどうかになります。
団長は指揮官に任命できるので、強い指揮官がいないのであれば団長の軍事力・スキルを優先しましょう。(包囲時間を短縮できる軍事技術者の特性持ち指揮官を選ぶなど)
騎士も傭兵団によって強さが様々です。そのため、しっかりと強い騎士がいる傭兵団を選びましょう。
傭兵団によっては、自分の嫁よりも弱い騎士ばかりの、なんちゃって傭兵団も存在するので気を付けましょう。
騎士団 ~あまり重要でない場合がある
騎士団は宗教的に敵対的な相手との戦争時のみ雇える傭兵ですので、傭兵の欄と基本的に同じです。
しかし、近くに同じ宗教の国しかない指導者(イングランド・北欧など)でプレイする場合は、聖戦騎士団を使う相手がいないこともあるので、むやみやたらに後援するのは控えた方が良いです。
聖戦のときは、自分たちで勝手に招集して、勝手に相手国に乗り込んでいきます。
相手が敵対的な宗教である場合は信仰ポイントで雇えるので、信仰ポイントが余っているのであればガンガン雇いましょう。
周辺の国から見て敵対的な宗教を持つ国家でプレイする場合は、この騎士団をフル活用しないと聖戦の対象にされて簡単に負けてしまいます。
優位性 ☆戦時中は特に意識すべき
これまでの章では戦争前までにどうすべきかという内容でしたが、ここからは戦闘中の内容になります。
優位性についてしっかりと理解しているかどうかで戦闘結果に大きな差が生じますので、できる限り理解しておくべきシステムです。
優位性が上昇するもの
- 指揮官の能力
- ”防御側の時”、戦闘場所での地形・建造物効果
- 宝物
- 遺産
- 文化
などが挙げられます。特に大事なのが、”防御側の時”のみ戦闘場所での地形・建造物効果が得られる点です。
攻撃側と防御側に関しては、この章の最後の節で取り上げます。
優位性が減少するもの
- 借金をしている
- 補給物資が少ない(次の章で取り上げます)
- 上陸後30日
- 渡河・又は海峡横断先のプロヴィンスにおける”攻撃側”での戦闘
特に注意しおくべきなのは、上陸後30日間は優位性-30という重いペナルティが掛かる点と、渡河・海峡横断先のプロヴィンスで攻撃側として戦闘する場合にも大きなペナルティが掛かることです。
攻撃側か防御側かを見極める ☆重要
攻撃側は圧倒的不利になることをこれまで強調して説明しました。
基本的には、あるプロヴィンスに先に到着していた軍勢に対して、後から移動してきた側が攻撃側になります。
しかし、例外があり城砦における戦闘では、所有または占領している側が強制的に防御側になります。
そのため、敵領地の城砦を包囲している最中に、敵軍勢が後からやってきたとしても自分は攻撃側になってしまいます。
逆もしかりで、敵が自分の所有する城砦を包囲中であれば、渡河後であっても自分が防御側として戦闘できます。渡河による優位性ペナルティが無いだけでなく、防御側なので所有城砦の建造物の優位性ペナルティを享受できます。
下画像では相手が自国領内の城砦を包囲しているため、渡河後の戦闘にもかかわらず圧倒的優位性を得て攻撃力80%のボーナスを得ています。(優位性-30でも勝っていたはずの戦闘ですが)
相手領地内で戦闘する場合は、占領済みの地域で迎撃するか、相手の城砦の無い場所で戦闘することを心がけましょう。
補給物資と供給限界
補給物資とは
簡単に言うと、兵糧のことです。
軍勢を招集した直後は100の兵糧を持った状態で招集されます。
この補給物資は、下記の行動を行うことで減少していきます
- 敵領地内にいる
- 自領地内or占領地内にいるが、兵力が供給限界を超えている場合(供給限界を大幅に超える兵力を運用するとすぐに補給物資が減ってしまう)
補給物資が低い場合、毎月兵士が減る・優位性が低下(つまり、攻撃力が下がる)というデメリットがあります。補給物資が0になってしまうと、毎月5%の兵士がなにもしなくても死亡してしまいます。
供給限界
全てのプロヴィンス(男爵領)には供給限界が設定されており、供給限界を超えた軍勢は補給物資が減少します。
都市や城砦が発展していれば供給限界が増加します。
CK3では供給限界が設定されていることで、数万単位での大規模な軍の運用は非常に難しいのです。すぐに補給物資が尽きてしまうためです。
これはデメリットばかりではなく、特にAIが大規模な軍を運用する場合は補給物資が尽きることがよくあるので、相手の補給物資が尽きるのを待って兵力が減ったところを叩けば、同時に攻撃力も下がっており、兵力が拮抗していたとしても撃破できる場合があります。
補給物資の回復方法
補給物資の回復方法は簡単で、軍を分割して占領地or自領内の供給限界以下の場所で待機させるだけです。加えて、補給物資が回復できる状態では消耗した兵力も回復します。
しかし、5万を超えるような大軍を動かすときは、供給限界に合わせて分割するだけでも大変なので、各個撃破されない程度に軍を分割して、補給物資の回復が必要になる前に決着をつけたいところです。
大軍を動員するのかどうか。物資に注意しながらどのように運用するのか。ここはケースバイケースでストラテジーゲームの醍醐味なので、是非試行錯誤してみてください。
移動固定
軍勢が隣のプロヴィンスへ移動するとき、移動にかかる日数の半分を超えると矢印の色が灰色に変化し、移動が固定されます。
移動が固定されてしまうと、引き返すことができなくなります。
このシステムを利用することで、移動が固定された敵軍勢の移動先に自分の軍勢を動かすことで、取り逃がすことなく敵を補足できる場合があります。
攻城戦
攻城戦画面は上画像のようになっています。左下に一日当たりの進展が表示されており、その進展が城砦の耐久値を上回った時点で陥落します。
包囲イベント
包囲イベントが、20日ごとに発生します。指揮官が軍事技術者の特性をもっていれば-30%されて14日毎に包囲イベントが発生します。
包囲イベントは、何も起こらないこともあれば、攻城戦進捗が増加するイベント、城壁が壊れるイベント(攻城兵器が必須)があります。
特に城壁が壊れるイベントは大事で、最初には城壁の小規模な破壊イベント、次に城壁の大規模な破壊イベントが発生します。大規模な破壊イベントが起きた後は、包囲イベント間隔がさらに6日短縮され、8日で包囲イベントが発生するようになります。(他の補正も加わるとさらに短縮される)
城壁が壊れていれば”要塞へ突撃”命令を出せる ☆大事
包囲画面右下に”要塞へ突撃”命令があります。
これは、城壁が壊れている場合に行える命令で、味方の死者数が増えますが、攻城戦進捗も大きく増えるために早く攻城戦を終結させられます。
注意点があり、城壁の小規模な破壊状態では、味方の死者数が大きく増えてしまうことです。
そのため、城壁の大規模な破壊を待ってから突撃するか、大きな犠牲覚悟で突撃するかを状況に応じて選択しましょう。
特に大規模な軍を運用している場合、補給物資が尽きるのが早いので、戦争を早期終結させるために城壁の小規模な破壊状態で突撃させるのも有用です。
戦争進捗画面の戦勝点システム
CK3の戦争では戦勝点を100%にすることで要求を強制的に受諾させることができます。
この戦勝点をどのように稼ぐかという点において、知っておくべき事項があります。
戦勝点を稼ぐ方法は4つあります。
- 目標の支配(チェックマークがついていれば、条件を達成している)
- 戦闘に勝利する(攻撃側は最大50%)
- 敵領土の占領
- 敵の統治者又はその後継者を捕虜にする
戦勝点を稼ぐ上で最も大事なことは、目標の支配を早期に達成することです。
ここでいう目標は、戦争目標になっている伯爵領や公爵領のことを指します。
この戦争目標になっている領地を全て押さえることで、占領している側に時間経過で戦勝点が加算される仕組みになっています。
つまり、目標を占領しさえすれば後は戦闘を一切行わなくても時間経過で戦勝点を100にすることができます。(戦争を早期終結させるために戦闘での勝利・他の伯爵領の占領を行う必要があります)
このシステムは2000年後(Stellaris)も概ね変わっていないので、パラドゲープレイヤーはしっかり抑えておきましょう。
女性騎士を簡単に任命できる文化的支柱”才による戦士”
”才による戦士”を取得することで、同じ文化の武勇10以上の女性を騎士にすることができます。
※”制限のほとんどが解除されます”という文言が女性も騎士になれるという意味を含みます
武勇が優秀な娘がいる時に腐らせるのはもったいないと思う方や、戦闘狂一族プレイ、Game of Thronesのブライエニーが好きな方に特におススメです。
残念ながら(?)、現実の中世時代に実際に騎士として戦った女性は全く存在せず、ジャンヌ・ダルクも直接的な戦闘はしていないというのが通説のようです。
CKの勝利条件がいまいち不可解だったのがわかりました